腸内環境を良くすればダイエットがラクになる!
痩せ菌を増やせば誰でも痩せられる!
…なんて、腸活がブームになってからいろいろなところで耳にしますよね。テレビ、雑誌、YouTube、腸活の本。「痩せ菌」という言葉が新しく生まれ、今や「痩せ菌を増やせば痩せる」というのがダイエットの常識となりつつあります。
こんにちは。腸育コンシェルジュのhiromiです。多くの女性に大人気の「痩せ菌サプリ」。実は、痩せる効果はほとんどないって知っていましたか?
この記事を読んでくれている人の中には、どんな痩せ菌サプリを買おうかな?と迷っている人もいるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください!
痩せ菌サプリには、痩せる効果はありません。痩せ菌サプリでダイエットを始めようと思っていた人は、一度足を止めてくださいね。
この記事では、痩せ菌サプリの真実を腸育コンシェルジュがわかりやすく解説!いったいなぜ、痩せ菌サプリに効果がないといえるのか、納得の理由を説明します。
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「痩せ菌」ってなに?
そもそも、痩せ菌って何なんでしょう?
ヒトの腸の中には、実際にはどのくらいの数なのかはっきりわかっていないほどの細菌が住んでいます。痩せ菌と呼ばれる腸内細菌も、当たり前ですが腸を住処にしています。
腸活ブームからにわかに脚光を浴びた「痩せ菌」は、バクテロイデーテス門・バクテロイデス属の細菌。ダイエット効果があるくらいだから、善玉菌?と思われがちですが、実は日和見菌です。
腸内細菌には、みなさんもよく知っている善玉菌と悪玉菌、どちらか優勢な方に味方するちゃっかりものの日和見菌という3種類があります。
このバクテロイデスが、肥満をコントロールする「短鎖脂肪酸」を作りだします。
短鎖脂肪酸とは、長・中・短の3種類の脂肪酸のうちの1つ。脂肪の蓄積をストップさせたり、全身の代謝を活性化させたり、腸管ホルモンの分泌を高めて食欲を抑えたり…と大忙しの脂肪酸なんですよ。
短鎖脂肪酸は、酢酸・酪酸・プロピオン酸も3つに分かれます。この3種類の酸のうち、肥満をコントロールする働きが確かめられたのは、酢酸だけです。
痩せ菌サプリに効果なし!3つの理由
痩せ菌について大体わかったところで、本題に入りましょう!痩せ菌サプリに痩せる効果がないといえるのは、いったいなぜなのか?これを読めば、納得です!
そもそも「酪酸菌」に効果がないから
人気の痩せ菌サプリを調べてみると、ほとんどの商品が「酪酸菌〇〇個配合!」や「生きて腸まで届く」などと宣伝しています。
ですが、先ほどお伝えしたように、短鎖脂肪酸の中でも肥満をコントロールする働きが認められたのは、酪酸ではなく酢酸です。いわゆる、お酢ですね。
酪酸菌のサプリメントは、腸には良い影響を与えてくれるかもしれませんが、肥満をコントロールする力はないのです。
だからといって、お酢を毎日飲むのはやめましょう!胃で吸収されて腸まで届かない上に、歯に良くないですからね。
サプリの菌は定着しないから
腸内細菌のバランスは、人それぞれ違います。
腸壁にびっしり貼りついている腸内細菌たちの形態を「腸内フローラ」と呼びますが(正しくは腸内細菌叢)、これは指紋や声紋と同じように、2つと同じものはありません。
10代でほぼ完成される腸内フローラは、その形を変えないといわれています。
つまり、外部から菌を摂り入れても、腸内フローラの仲間入りをすることはないのです。
たとえ酪酸菌に痩せる効果があり、胃で吸収されない特殊なカプセルにいれて飲み、腸内に酪酸菌たちが入り込めたとしても、仲間外れにされてしまうんですね。結果、ただ腸を通過して体外に排泄されるというわけです。
酪酸であっても酢酸であっても、サプリで身体に摂り入れて腸内フローラが変わるということはありません。
短鎖脂肪酸は腸内で作られるものだから
3つ目の理由として、短鎖脂肪酸は基本的に体内で作られる物質だからということが挙げられます。
最近では、短鎖脂肪酸を直接摂るサプリというのも流行っていますが、現実問題として「腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸そのものをサプリで摂取するのは不可能」と考えられるんですよね。必ずしも無理とはいえないかもしれませんが、酸をカプセルや錠剤にして口から身体に入れて、失活せずに腸までたどり着いて働くことができるんだろうか…?と疑問が残ります。
痩せ菌サプリの「痩せる」以外の効果
「でも、痩せ菌サプリで〇kg痩せたってインスタとかでも話題になってるじゃない!」と思っている人もいるでしょう。
確かに、痩せ菌サプリを飲み始めたことをきっかけにしてダイエットを成功させた人もいます。ただ、それって「ダイエット」を意識して、できるだけ早く成功させるために普段の食事に注意したり、少しずつ運動をしてみたりといった本人の努力もあってこそなんじゃないかと思います。
なので、ダイエットのモチベーションを維持するために痩せ菌サプリを飲んでみるのは、決して悪いことではありません。短鎖脂肪酸トリオの酢酸・酪酸・プロピオン酸だって、身体に害を与えるわけではないですからね。
痩せようと思える気持ちや自分磨きをしているという気持ちをキープさせてくれることこそが、痩せ菌サプリの「効果」なのではないでしょうか?
逆に、痩せ菌サプリ飲んでるから何を食べても大丈夫!なんて思っていたら、ダイエットどころではありませんよ!
痩せ菌サプリよりおすすめは食物繊維
さて、痩せ菌サプリに効果がないとなると、いったいどうすれば簡単に痩せられるの?という疑問がわいてきますよね。腸育コンシェルジュの私が、これは押さえておいて欲しい!といえるのが、食物繊維です。
短鎖脂肪酸を作る菌を増やすことができる
短鎖脂肪酸を作り出すバクテロイデーテス門の菌、通称バクテロイデスのエサとなるのが、食物繊維です。バクテロイデスは食物繊維をエサにして数を増やし、せっせと短鎖脂肪酸を作ります。
食べた物を消化吸収するのは消化酵素の役目ですが、実は、ヒトは食物繊維を分解する消化酵素を持っていません。食物繊維は胃で消化吸収されず、そのまま腸に入ってきて腸内細菌のエサになります。
腸内細菌にはそれぞれ役割があり、バクテロイデスは短鎖脂肪酸担当ですから、バクテロイデスを育てることで痩せ体質に近づくことができるんです。
実は痩せ効果がハッキリ認められていない酪酸菌や、腸まで届くかどうかわからない短鎖脂肪酸サプリを飲むよりも、ずっと確実ではないでしょうか?
便秘を解消して腸内環境を整える
食物繊維といえば、便秘解消!
痩せ菌(バクテロイデス)のエサ云々というよりも、こちらの方が知られていますよね。
食物繊維には、水に溶ける水溶性と水に溶けない不溶性の2種類があり、どちらも便秘解消に役立つ働きをします。
食物繊維は、痩せ菌を増やすだけではなく腸のお掃除にも活躍してくれます。
腸内環境が整っているということは、その分腸内細菌の仕事を減らせるということです。悪玉菌が暴れまわることもなく、身体が痩せやすい状態を保ってくれるんですね。
まとめ
キレイに痩せたいなら、痩せ菌をサプリで摂り入れるよりも、もともと身体の中にある痩せ菌を増やすこと!
そっちの方が、絶対に効率が良いです。
痩せ菌サプリは、飲んではいけないというものではありませんが、ダイエット目的で痩せ菌サプリにお金を使うのはもったいない!と私は思います。だって、食物繊維を摂れば自然と痩せ菌は増えていくんですから。
本当に痩せたいなら、痩せ菌サプリではなく、毎日少しでも多くの食物繊維を摂る方が変化に期待ができますよ。面倒なら、サプリメントでも充分です。
痩せてキレイになるだけではなく、それをキープできる腸を育てていきましょう!