おからパウダーの栄養はダイエットに最適!
おからパウダーで腸内環境を改善しよう!
…と、数年前からおからパウダー人気がとまりません。
おからパウダーとは、その名のごとくおからを乾燥させてパウダー状にしたもの。
料理にチョイ足しをするだけでダイエットを後押ししてくれる!と話題になっています。
でも、おからパウダーの栄養として取り上げられている食物繊維って、実はかなり不溶性にかたよっているんですよね…。
便秘改善には効果がありそうですが、ダイエットというとどうなのでしょう?
この記事では腸育コンシェルジュの筆者が、おからパウダーの栄養やダイエットへの役立て方、さらに注意点まで詳しく解説します。
おからパウダーを買う前に!ぜひ最後まで読んでくださいね。
※おからパウダーの栄養成分は、日本食品標準成分表2020年版(八訂)の「おから/乾燥」を参考にしています。
いずれも100gあたりの表記です。
※当サイトの記事には一部広告を使用しています。
【注意】おからパウダーの食物繊維は不溶性!
おからパウダーの代表的な栄養成分として挙げられるのが、なんといっても食物繊維です。含有量は、なんと100gあたり43.6g!
約半分が食物繊維でできているということですね。
ただし、忘れてはいけないのが食物繊維の種類です。
食物繊維には大きく2つの種類があり、それぞれ性質が違います。ダイエットや腸活に興味がある人なら、聞いたことがあるのではないでしょうか?
もちろん腸にはどちらも必要ですが、ダイエットには欠かせない「痩せ菌」と呼ばれるバクテロイデス菌のエサになるのは、水溶性食物繊維の方。
残念ながら、おからパウダーに含まれる食物繊維の9割以上が不溶性食物繊維なんです…。
かなりかたよっているのがわかりますよね。
不溶性食物繊維も大事なんですよ!ただし、おからパウダーについていうと、便秘を解消して腸をキレイにしてくれるのが大きな役割なんです。
おからパウダーが腸内環境を整えてくれるというのは間違っていませんが、あくまでも腸を掃除して環境を良くしてくれるという意味ですね。
おからパウダーを一生懸命に食べても、痩せ体質に変身できるということはなさそうです。
また、不溶性食物繊維がかなり多いおからパウダーは、もともと便が固くて出づらいという人にはあまりおすすめできません><
おからパウダーの栄養と特徴
おからパウダーの栄養は、食物繊維だけではありません。おからパウダーの主な栄養と特徴を見ていきましょう。
食物繊維以外の主な栄養
おからパウダーは、生のおからと比べて栄養価が高い食材です。
食物繊維の他、主な栄養成分は以下の通り。
※トコフェロールの合計値
おからパウダーには、良質なたんぱく質が豊富に含まれています。
大豆製品でおなじみの大豆イソフラボンですね♪
女性ホルモンの1種であるエストロゲンと似た働きをするのが、大豆イソフラボンです。
むくみをふせぐカリウムや、抗酸化作用に優れたビタミンEが摂れるのも嬉しいポイントです。
その他、ストレス軽減に役立つ幸せホルモン「セロトニン」の材料になる、トリプトファンが多く含まれているところにも注目!
また、大豆に含まれるたんぱく質はアディポネクチンという善玉ホルモンを増加させる働きがあります。
糖や脂肪の代謝に関わっている物質で、別名「痩せホルモン」と呼ばれることもあるんですよ♪
おからパウダーはカロリー高め!
生のおからの水分を抜いて、完全な粉状になったおからパウダーは、栄養成分がぎゅっと凝縮しています。
すべてにおいておからパウダーの方が栄養価が高いのですが、それはエネルギー量も含め><
つまり、おからパウダーはカロリーが高いっていうことです。
ちなみに、炊いたご飯(白米)は普通盛り1膳で269kcalです。
おからパウダーだけを100g食べるということはないでしょうが、カロリーが高いということだけは、頭の中に入れておきたいですね。
おからパウダーは低GI食品
カロリー高めのおからパウダーですが、糖質が非常に少ないことでも知られています。
そして、血糖値の上昇がゆるやかになる「低GI食品」でもあります。
おからパウダーのGI値は詳しく公表されていませんが、参考までにおからのGI値を調べてみると35でした。
低GI食品の目安は、GI値55以下です。おからの35という数値がいかに優秀かわかりますね!
低GI食品は、食べた後の糖の吸収を抑えます。
いつもの料理が、おからパウダーをプラスすることで食べても太りづらい料理に変身するということですね!
おからパウダーの栄養をダイエットに役立てる方法
おからパウダーの栄養がわかったところで、次はおからパウダーをどうやってダイエットに取り入れるのが良いのか見ていきましょう。
料理に追加/食材の置き換え
おからパウダーは、ほぼ無味無臭です。
どんな料理に追加しても違和感がないですし、ややとろみがつくくらいで食感が変わることもありません。
お肉やお魚の代わりに使っても良し。
小麦粉の代わりに使っても良し。
ドレッシングに混ぜても良し。
汁物に溶かし込んでも良し。
栄養価が高いだけではなく、かなり万能で使い勝手が良い食材なんですね^^
水分を含んで3~5倍に膨らむので、料理のカサ増しにも活躍します!
食事の前に食べる(飲む)
水で膨らむおからパウダーは、食事の前にさっと飲むことで満腹感が得られ、食べすぎを防ぐことができます!
スムージーや飲むヨーグルトに混ぜても良いですが、面倒ならスプーンですくって水と一緒に飲み下してもOK。
食事の前に飲めば血糖値の上昇も抑えられるので、しっかりダイエットしたい派におすすめの方法です。
毎日少量を習慣にする
栄養豊富、特に食物繊維の量が多いおからパウダーは、一度にたくさん食べると下痢や便秘の原因になります。
くれぐれも、一気に摂らずに毎食少しずつ追加していってくださいね。
朝・昼・夜、それぞれ大さじ1ずつ使うとして、それだけで1日の食物繊維摂取量は13.08gになります。
それ以外にも食物繊維はさまざまな食材から摂れるはずですから、おからパウダーは大さじ1杯×3回くらいを目安にしておいた方が良さそうですね。
おからパウダーの栄養を無駄にしないための注意点
栄養満点のおからパウダーを上手に生活に取り入れるために、最後に注意点をチェック!
水溶性食物繊維を積極的に摂る
食物繊維の1日の摂取量は、成人男性20g/女性18gが推奨されています。
そして、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は1:2のバランスで摂るのが理想。
おからパウダーはほとんどが不溶性食物繊維なので、水溶性食物繊維が含まれている食材をプラスしなければなりませんよね。
おからパウダーにだけ頼ると、便が固くなりすぎて排泄がツラくなってしまう可能性も…。
また、おからパウダーでは「痩せ菌」を増やすことはできないので、ダイエットをするなら水溶性食物繊維は必須です!
意識して水分補給をする
おからパウダーは、生のおからを乾燥させて粉末化したもの。
当然、水分はほとんど含まれていません。
「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、おから(乾燥)の水分量は100gあたり7.1gとなっています…。
こ、これは少ない…!
おからパウダーには、水もセットにしたいところですね。
水分不足は便秘や肌荒れのもとにもなるので、意識してこまめに水を飲みましょう。
塩分の強いものにかけすぎない
おからパウダーは、水分を吸収して膨らみます。
満腹感を得やすく、食べすぎ飲みすぎを防いでくれるところは良いのですが、味が濃いめの汁物にはかけすぎないように注意しましょう。
おからパウダーが塩分を一緒に吸収してしまうからです。
がっつり系ごはんの栄養やカロリーが気になる時は、食前におからパウダーを飲んでおくか、おからパウダーを麺や具材に少しずつかけながら食べるようにしてくださいね。
まとめ
新しいダイエット食品として大人気のおからパウダーですが、食物繊維のバランスが意外と極端で、腸内細菌そのものには影響しないということがわかりました。
うーん、期待していただけにちょっと残念…。
ですが、大腸をキレイにするお掃除屋さんとしてはかなり優秀です!
使いすぎ・食べすぎに注意して、毎日の生活に上手におからパウダーを取り入れてみましょう。